耕作地を徘徊する野犬が目立ちました。
9年前に移住してきた際、
港で船から降りて来る車を岸壁で待っていました。
新たな生活にワクワクと胸を躍らせる気持ちでしたが、
ふと気づくと、
積荷置き場に小さな檻が置いてありました。
中には犬がギュウギュウに押し込まれていました。
今までに観た事も無い表情をした犬達でした。
「悲しい」「苦しい」とかではなく「絶望」を悟ったように、
静かに、吠えることも無く狭い檻に押しこまれていました。
人の世界では自由を得ることが出来ない野犬です。
無責任な飼い方はただ悲しみを連鎖するだけです。
写真の子達も幸せそうな瞳には見えませんでした。

